男子バレーボールワールドカップ2019が開幕。
メダルへの期待が高まる中、注目されるのはベテラン清水邦広選手。
清水選手がコートに入る瞬間は大歓声があがります。
その理由は、引退覚悟の大怪我からの奇跡的な復帰がありました。
【動画】清水邦広の怪我の瞬間!全治12か月!
実は、その大怪我を負ったのは、わずか1年半前。
2018年2月のことでした。
2月16日に開催されたVプレミアリーグ男子のファイナル6の試合中にスパイクを打った清水選手。着地直後に倒れ込みます。
所属チームパナソニックは「右ひざを痛め、前十字靱帯(じんたい)の損傷で全治12カ月との診断を受けた」と発表しました。
その瞬間の動画がありました。
清水選手の絶叫が聞こえます。ファンの方々も涙するほど。これだけの痛みは想像を絶するものがあります。
実は、清水選手は歌手の中島美嘉さんとこの直前である2月3日に離婚を発表したばかり。なんという不運の重なりでしょうか。
怪我の直後、清水選手はSNSでこのようにコメントをしています。
みなさんには心配をお掛けしまして本当にすみません。手術は2回する必要があり明日します。本当に悔やみきれないです
また戻ってこれるか分かりませんがみなさんの思いや言葉はしっかりと届いています。本当にありがとうございます。
あの清水選手が「また戻ってこれるかわかりませんが」と発言するほどの大怪我だったのです。
清水邦広は引退覚悟から復帰?福澤選手の激励に涙!
その後、懸命に治療とリハビリに励み、2019年2月の試合で復帰を果たしたものの、なんと患部が感染症を発症し、再度手術をすることになってしまいます。
そのときの心境を清水選手はこう語っていました。
ショックはショックでしたけど、どっちかというと腹が立ちました。神様がいるならば…と。でも、腹が立ったことも確かですけど、その分逆に「絶対復帰してやる!」という思いのほうが強くなりました。
満を持しての復帰。しかし、膝に入れたボルトに菌が繁殖して、感染症を起こしてしまったようです。ご本人は、本当に悔しくてたまらなかったと思います。
そんな清水選手を支えたのは、「仲間」でした。
「もう一回手術ということで、相当こたえはしましたが、福澤(達哉)がすごくお見舞いに来てくれたり、チームの皆がすごく支えになってくれました。つらい時に皆といろいろ話をできたことで、つらい気持ちを乗り越えることができたと思います。話の内容はたわいないことですけど、一緒にいることで僕にとってはすごく勇気づけられたので、本当に感謝しています。
同期の福澤選手とは本当に仲がいいようです。精神的にも支えてくれたのですね。
2019年8月に代表に復帰したカナダ戦では快勝。度重なる故障に苦しんできた清水邦広選手がオールジャパンのユニホームでコートに立つのは3年ぶりでした。
「ただいまで~ス!」。清水は試合後、照れくさそうに客席に声を上げた。第1セット中盤に交代出場し、ライトから豪打で20-15とリードを広げた。「緊張しました。多くの人の励ましが…、感謝しかありません…」。その1人、同期で同僚の福沢に肩を抱かれると言葉を詰まらせた。
清水選手と福澤選手は大学時代に共に代表入りし、一緒に北京オリンピック出場を果たしています。
大学卒業後は2人揃ってパナソニックパンサーズへ。パナソニックでも、代表でも、同じコートにいるのが当たり前でした。
しかし、福澤達哉選手も昨シーズンのVリーグ中、膝に炎症が出て後半戦はほとんどプレーができなかったのです。それだけに2人で日本代表のユニフォームが着られるのは感無量だったと思います。
清水選手もこんなふうに語っていました。
「今、福澤と一緒に(代表で)できているというのは、僕にとっては本当に幸せなこと」
「僕も福澤も、お互いに怪我も抱えているし、ポジション争いもある。僕たちはベテランの年齢で、必ず行けるという保証はどこにもない。その中で、東京オリンピックが開幕した時に、2人揃って現地で集合できたら、一番いい形なんじゃないかなと思う。そこに向かって、僕らは今一生懸命やっているので、最後、笑って終われるように、残り少ない時間を過ごしていきたいと思います」
清水選手、本当に怪我から復活してよかったです。
まとめ 【動画】清水邦広の怪我の瞬間!引退覚悟から復帰?福澤選手の激励に涙
清水選手の怪我の瞬間は本当に悲痛なものでした。全治12か月。
気が遠くなるような治療とリハビリを経て、奇跡の復活を遂げています。
ご本人もおっしゃっていましたが、怪我の経験で得たことも大きかったはずです。
ワールドカップ、そして東京オリンピックでも、清水選手の活躍する姿をぜひ見たいと期待しています!