ケーシー高峰さんの突然の訃報に驚きました。最近、テレビでお姿を見ないなと思っていたのですが、闘病されていたのですね。ご冥福をお祈り申し上げます。
ケーシー高峰さんと言えば、白衣のドクターのイメージです。医学用語を駆使しながら、なかなかきわどいお色気ネタも連発していましたが、不思議とあまりいやらしさはなく、家族とも見ていられた記憶があります。
いま、考えればケーシー高峰さんは、もともとお医者さんだったのでしょうか?今回は故人をしのぶ意味も込めて、ケーシー高峰さんの医学漫談の由来や流行語となったグラッチェの意味なども振り返ってみようと思います。
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ケーシー高峰は医師免許を持つドクター?
山形県最上郡最上町出身。母方は先祖代々医師の家系であり、母・シヅエは生涯現役で診察を務めた産婦人科医であった。また、父は海外出張の多い商社マンで、レコードの収集家だった。兄弟をはじめ、一族の多くが医師・歯科医師であるという。
山形県立新庄北高等学校卒業後、家業を継ぐべく日本大学医学部に進学させられたが、教授と相容れなかった(本人曰く、風貌を理由にいじめを受けた)ことと、モダン・ジャズに耽溺して学業がおろそかになったことから、日本大学芸術学部に転部。同級生には宍戸錠らがいる。
Wikipediaより
プロフィールを見ると、なるほど。ケーシー高峰さんの母方の家計は先祖代々医師で、お母様も産婦人科医だったそう。いったんは日本大学医学部に進学「させられた」のですが、あまり興味はなかったのでしょうね。途中で芸術学部に転部しています。
つまり、医師免許を取得したわけではありませんでした。ただ、家庭環境や医学部で学んだことが、医学漫談というベースを築いたのでしょう。
医事(医学)漫談とは、どんなネタ?
ケーシー高峰さんの医学漫談のネタ動画がこちらです。数年前の動画ですが、お元気そうですよね。
黒板やホワイトボードを使い、ドクターが患者さんと話すような趣きです。お客さまいじりも上手で、ベタなギャグも織り交ぜながらも、品があると思います。いま見ても、なんだかほっこり楽しい漫談ですよね。
ケーシー高峰は本名?芸名の由来とは?
ところで、ケーシー高峰さんは芸名でしょうか?まさかのハーフ?
いえいえ、ご本名は門脇 貞男(かどわき さだお)さんと言いますので、まったく関係ない芸名ですね。その由来を調べてみたところ、やはり「医学」にありました。
1968年、「ケーシー高峰」に改名し、漫才時代同様のエロネタをかける漫談家に転身した。名は自身が医師志望であった過去を活かし、医師が主人公のテレビドラマ『ベン・ケーシー』からとり、屋号の「高峰」は、ケーシーの少年時代、地元の最上町に映画『馬』の長期ロケでやって来て、一目惚れした女優の高峰秀子の名字から名付けた(のちに天才・秀才門下の芸人がケーシー門下に移った際、自身の屋号「高峰」を名乗らせている)。
Wikipediaより
そう、「ケーシー」は医師が主人公のドラマから、高峰の由来は女優の高峰秀子さんだったんですね。芸名にもルーツである医学を感じます。
もともと日大在学中から「坊られい」と名乗り、クラブのMCをされていたそうです。「坊られい」という芸名は、ドメニコ・モドゥーニョのヒット曲『Nel blu, dipinto di blu』のサビの歌詞で英題でもある「Volare(ヴォラーレ)」と、「ぼられた」に由来するそう。ケーシーさん、ジャズなどの音楽にも精通されていました。
日大卒業後、本格的に芸人を志し、漫才師・大空ヒットに弟子入り(一部資料では、リーガル天才に師事したとしている)。コロムビア・トップ門下の大空はるか(後の青空はるお)と下ネタ専門の漫才コンビ「大空はるか・かなた」を組み、自らは「かなた」を名乗った。コンビは南千住の「栗友亭」を拠点にそこそこ売れたものの、東京漫才界の対立騒動に巻き込まれて解散。
「ケーシー高峰」という芸名に行きつくまでに、ご苦労されていたのかもしません。その芸名に「これからは、医学ネタでやっていく」という決意とアイデンティティを感じます。
ケーシー高峰のグラッチェの意味や由来は?
ツイッターでのお悔やみを見ていると、「グラッチェ」とつぶやいている方を多くみました。グラッチェってなに?と若い方はは思われたかもしれません。実はこれは、ケーシー高峰さんが流行らせた流行語なんです。
漫談の中で「セニョリータ」「グラッチェ」など怪しいラテン語?を多用して、お茶の間の人気を獲得。グラッチェは、「グラッツェ(ありがとう)」というイタリア語やスペイン語などラテン語系の言語に由来するのでしょう。山形出身のなまりが重なり「グラッチェ」へ。ラテン語というところも、ドクターを感じさせますね。
まとめ ケーシー高峰さんは医師免許はないが医学知識を持つ漫談家だった
いかがでしたでしょうか?
ケーシー高峰さんが、肺気腫によりお亡くなりになりました。医学ネタを得意として、白衣の姿が印象的だったケーシーさん。そのルーツは代々医師の家系や医学部で学んだ経験にありました。グラッチェやセニョリータなどの流行語も流行らせました。いま、ネタの動画を見ても、いやみなく笑えるギャグにお人柄が感じられます。
ケーシー高峰さんのご冥福をお祈りします。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。