また、たいへんな交通事故が起こっていまいました。先日の池袋の痛ましい交通事故に続いて、今回は神戸三宮で市営バスが人をはね、2人が死亡、6人が重軽傷を負う事故というニュースが飛び込んできています。
このニュースを重い気持ちで読みながら、ふと疑問に思ったことがありました。この事故の神戸市営バスの64歳運転手はその場で即逮捕されています。先日起こった、池袋事故のプリウスを運転していた飯塚幸三さんは逮捕されていません。この違いはなんだろう?と。そこで、その原因や理由、池袋の事故との違いや差について調べてみました。
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神戸市営バス事故の被害状況は2名が死亡、6名が重軽傷
まずは、今回の事故の概要です。
21日午後2時ごろ、神戸市中央区布引町のJR三ノ宮駅近くの県道で、神戸市営バスが横断歩道を渡っていた複数の歩行者をはねた。兵庫県警葺合署によると、20歳ぐらいの男性と20代の女性が死亡し、他に男女6人がけがをした。
同署は自動車運転処罰法違反(過失運転致死)容疑でバスの運転手、大野二巳雄容疑者(64)=同市長田区房王寺町=を現行犯逮捕した。同容疑者は「バスが急発進して人をはねた」と話している。
この事故で、20代くらいの男性と20代の女性が死亡、他に6人が重軽傷を負っています。
【事故】三ノ宮駅付近で市営バスが歩行者5人をはねる事故 2人心肺停止 神戸市中央区 https://t.co/aPKhsPU9zl pic.twitter.com/YWuWYufaku
— 災害ニュース (@zagimu) April 21, 2019
三宮駅高架下で事故の模様#三宮 #事故 pic.twitter.com/ndXSZMvP39
— 丸ちゃん (@tkmaruta1) April 21, 2019
【#交通事故】市営バスが5人はねる 2人が心肺停止 神戸(19/4/21)【吟遊詩人の戯言 #ginyu】
一昨日の池袋暴走事故に続いて,今度は大型バスが暴走したか
心肺停止者がいるって,痛ましいべなぜにバスがこ … https://t.co/CTmqwoMP6U pic.twitter.com/0yYqew2uA9
— くまさん@オリオン腕付近 (@gurizuri0505) April 21, 2019
一時期、現場は騒然としていた模様です。日曜の三宮といえば、かなりの人通りがあったはず。しかも、池袋での事故があったばかりですから、通行人の方々が混乱するのも無理はありません。
神戸市営バス事故で運転手の大野二巳雄容疑者を現行犯逮捕
この事故で、兵庫県警は自動車運転処罰法違反(過失致死)の疑いで、運転手の男・大野二巳雄容疑者(64)=神戸市長田区=を現行犯逮捕しています。
大野容疑者は、「バスが急発進して、人をはねてしまった」と供述しているといいます。
目撃者の方によると、バスはたくさんの人が渡っていた横断歩道にゆっくりと進入し、その場にいた人を次々とひいたそうです。
神戸市須磨区の男性会社員(34)は、歩行者が目の前でバスにひかれるのを見た。「4、5人が倒れ込んでいたように見えた。一瞬何が起きているのかわからず、とっさのことで声が出なかった。自分もあと一歩で巻き込まれていたと思うと、本当に怖い」
帰宅途中の男子高校生(17)によると、事故はバスが停留所から発車した直後に起きたという。横断歩道の歩行者用の信号が青に変わり、人が一斉に渡っていたところに、バスが徐行するようなスピードで進入。人々をはねた後、JR三ノ宮駅の高架の柱にぶつかり停止した。
「ギャー」という悲鳴が聞こえ、路上に女性2人が倒れていた。うち1人はうつぶせで周囲の人が声をかけても、反応がなかったという。バスの運転手が、慌てた様子で倒れた人に声をかけているのも目撃した。
容疑者は「急発進」と証言していますが、目撃者によるとゆっくり横断歩道に進入したということで、状況が食い違っているようです。そのあと、バスの運転手が倒れた人に声をかえているのも目撃されているので、突然の発作や病気、薬物やお酒などが原因ではなさそうです。
神戸市営バス事故で運転手逮捕の理由はなぜ?池袋事故との違いは?
報道によりますと、今回の神戸三宮の事故で、市営バスの運転手「大野二巳雄容疑者」は現行犯逮捕されています。
一方で、4月19日に起こった池袋での事故で、プリウスを運転していた運転手「飯塚さん」は逮捕されていません。その違いはなぜなのでしょうか?
池袋事故:30代の女性とその娘さん3歳、計2名が死亡。他の歩行者ら6人と運転手、同乗していた80代の妻も重軽傷を負った。
神戸事故:20代くらいの男性と20代の女性、計2名が死亡、他の歩行者6人が重軽傷を負った。
ともに2名の方が亡くなり、歩行者6名が重軽傷。運転手や同乗者を除けば、被害は同程度と思えます。
運転手や事故の状況
池袋事故:運転手:87歳 男性 ※アクセルが戻らなくなったと証言
神戸事故:運転手:64歳 男性 ※クルマが急発進したと供述
詳しいことは、両事故とも調査中です。
池袋事故の運転手、飯塚幸三さんは逮捕をされず、神戸事故の市バス運転手大野二巳雄容疑者は現行犯逮捕。その違いに釈然としない方々も多いようです。
市営バス
64才でも働かなくちゃいけない→事故→実名報道容疑者逮捕
87才プリウス運転→事故→名前+さんづけもしくは87才男性任意捜査
もやもやする・・・— マリエ (@marieham86) April 21, 2019
神戸市営バスの運転手は逮捕されて、池袋の87歳のおじいさんは逮捕されていない。死亡事故起こし、逮捕されないのは、よく分からない。杖歩行で歩行もままならない状態で運転するんじゃないよ!
— あㅇㅂㅇ (@accyaburo) April 21, 2019
「神戸市営バスがはね、男女死亡 容疑の64歳運転手逮捕」と「87歳の車暴走、母娘死亡 歩行者ら8人けが 池袋」同じような事故なのに記事の見出しに逮捕の言葉があるとより凶悪な感じがする。。。個人と会社の違いだけ?
— taichuko (@taichuko) April 21, 2019
言われてみれば、今日事故起こした市営バスの運転手は容疑者で、数日前に池袋で事故起こした人は敬称(?)で報道されてるの、矛盾にも程があるな
— めぇ (@meeeg_15) April 21, 2019
池袋の事故を起こした飯塚さんは逮捕されてない、神戸のバス運転手は現行犯逮捕。この差は何なんですかね?
— くれない埠頭の光蜥蜴 (@akanekowarau) April 21, 2019
交通事故で加害者が逮捕される理由や基準は?
交通事故を起こして、逮捕されるか逮捕されないかの明確な基準はあるのでしょうか?
専門家によると、実は明確な基準はないそうです。一般的に逮捕されやすいのは、次のパターンだそうです。
死亡事故・重傷事故
事故によって被害者を死亡させたり重傷を負わせたりすると、逮捕につながりやすいです。これらの重大事故では加害者の責任が重くなるので厳正に処断する必要性がありますし、刑罰をおそれた加害者が逃げたり証拠隠滅したりする可能性も高くなるからです。
死亡事故が発生すると、その場で逮捕されて警察に連行されるケースも多数です。その場合、身柄捜査となって10~20日間の身柄拘束につながることも覚悟すべきです。
ひきにげ
加害者がひき逃げをした場合にも、逮捕される可能性が高くなります。ひき逃げは非常に悪質な犯罪ですし、自動車運転処罰法の罪とひき逃げが成立すると、非常に処罰が重くなることが予想されます。またひき逃げの加害者は一度事故現場から逃げているわけですから、在宅捜査にすると再度逃亡する可能性が高いと考えられるからです。
飲酒運転
交通事故時に飲酒運転をしていた場合にも、逮捕の可能性が高まります。そもそも飲酒運転だけでも(交通事故を起こしていなくても)道路交通法違反となって厳しく処罰されますし、そのような危険な状態で交通事故を起こして被害者を死傷させた責任は非常に重いからです。
また飲酒運転をするような遵法意識の低い人は、外で生活させると逃亡したり証拠隠滅したりする可能性もありますし、再度車を運転して問題を起こす可能性もあります。
引用元:https://www.keijihiroba.com/involved/traffic-accident.html
どれも、加害者が証拠隠滅や逃亡などの可能性がある場合に、逮捕される可能性が高いとしています。今回の神戸市営バスの事故では、飲酒運転やひきにげにはあたりませんから、やはり一つ目のパターン「死亡事故・重傷事故」にあたるということでしょう。
64歳の運転手は、事故後、被害者を気遣って声をかけていたということですから、逃亡や証拠隠滅の可能性はあまり考えられませんが。一般的にこの規模の事故を起こしてしまった場合は、現行犯逮捕が多いということでしょうか。一方で87歳の飯塚幸三さんは体力もなく、近所の男性によると杖をついて歩いていたぐらいだったというので逃亡や証拠隠滅の可能性も低いと判断されたのかもしれませんが。
池袋事故のプリウス運転手、飯塚幸三さんが逮捕されない理由はなぜ?
そもそも、この神戸の事故が起こる前から、「なぜ、飯塚幸三さんは逮捕されないのか?」と疑問の声があがっていました。これについては、いろいろな噂がささやかれていますね。
ひとつは、飯塚幸三さんがすごいキャリアを持つエリートだからということ。
東大卒の元官僚で、㈱クボタの副社長まで務めた人物です。しかも、2015年には勲章まで受章しています。
池袋プリウス事故 犯人の飯塚幸三(87)は東大卒の旧通産省・元工業技術院長 クボタの元副社長。平成27年秋の勲章受章者。 pic.twitter.com/Wb1zWdL0QJ
— sakamobi.com (@sakamobi) April 19, 2019
これが逮捕されない理由だとしたら、驚きです。逮捕されていないのですから、報道でも「容疑者」とは呼ばれず「さん」と呼ばれています。ネットでは「上級国民」というシニカルな言葉も生まれています。一方で、今回の神戸市営バスの運転手はそれが事故の被害を考えると相応の対応だとしても、「容疑者」と呼ばれ「現行犯逮捕」されているのですから。
神戸市のバス事故の運転手がすぐ逮捕されたが、今だに池袋での自動車事故の元官僚は逮捕されない。
日本は、高級公務員は逮捕されないらしい。どこまでも、不公平な世の中になったものだ。
— tgmktmc (@ktmctgm) April 21, 2019
「池袋の暴走事故 運転手がハンドル操作をほとんどしていなかったと判明」 https://t.co/ON2lqVbnSB
「アクセルが戻らなかった」とか
言っていたよな?
クルマのトラブルのせいにしたよな?
この老害はもう人間ではない。
刑務所のなかで短い人生を終えてくれ。— akina (@kkmraki0117) April 21, 2019
#池袋事故 に関連して。
事故を起こした運転手には、元旧通産省のお役人とあって、逮捕されないとかと、ウチのおやっさん言っていた。
尊い親子を命を奪ったことには、特例←になるのかな?適応し、厳罰を求めます。— みやまさなえ (@denshashufu) April 21, 2019
神戸市バスの運転手は“容疑者”なのに、池袋の事故は“元院長”なの納得いかねぇな。
— ぺるる (@perle_29) April 21, 2019
「元院長」こと飯塚幸三さんは87歳で入院していることや高齢であることなども考慮し、警視庁は任意捜査を継続している可能性があるといいます。しかし、一部メディアになどによると、元院長は事故時にパニック状態だった可能性が浮上している一方で、事故後に息子に電話をしたことも明らかになっています。この事実に飯塚幸三氏にも一定の責任能力があったのではないか?と、さらなる不信感を呼んでいます。
交通事故を起こして逮捕する、しないには事故や加害者のさまざまな状況から判断するということですが、わずか2日違いで起こった、しかも被害者の数や重篤度もほぼ同じであるにもかかわらず、この差に対してはこれからもいろいろな批判や意見が出てきそうです。
まとめ 神戸市営バス事故で運転手逮捕の理由はなぜ?池袋事故との差や違いは?
いかがでしたでしょうか?
4月21日神戸三宮周辺で、また痛ましい交通事故が起こってしまいました。
加害者は神戸市営バスの運転手、大野二巳雄容疑者64歳で、原因は「ブレーキを踏んだが、バスが急発進してしまった」ということです。男女2名が死亡、他の歩行者6名がケガを負っています。この被害は、4月19日池袋で起こった事故とほぼ同じと考えられますが、神戸事故の運転手は現行犯逮捕され、池袋事故の運転手飯塚幸三さんは逮捕されていません。
交通事故の加害者が逮捕される、されないの明確な基準はないそうですが、世間では「なぜ神戸は逮捕されて、池袋の運転手は逮捕されないのか?」という疑問の声があがっています。
詳しい状況や逮捕の背景などがわかりしだい、詳しい情報をお伝えしたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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